落日

あーだるいだるい。身体がだるい。退院直後に連日梅田や高槻に出かけたのが祟ったのか、ここ二日間はずっとだるくてごろんごろんと寝転がっている。もうそろそろ京都に帰ろうかと思っていたのだけれど、この調子だともう少し母の厄介になることになりそうだと、相変わらず自立してねえなあ、と思いながらも所詮他人なんて薄情なもので、そんなことは病気を患ってみればよくわかるというか、家族以外に親身になって心配してくれる者なんぞそうそういないものなのだということに悲観するほど馬鹿でもない。

キチガイ猫と格闘する気にもならないし、ヴォンヴォンヴォンと騒音を撒き散らしながら近所をバイクで徐行運転する馬鹿どもにドロップキックを放つ気にもならないから、金井美恵子『タマや』をだらだらと読んだりウツラウツラと寝て日が暮れていく。