2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

宮崎駿による黒澤明『生きる』の映画評

著書『出発点―1979~1996』のなかでの、黒澤明『生きる [DVD]』(1952/日)に関する宮崎駿の映画評。この映画は名シーンがいくつもあるが、宮崎駿が注目したのは導入部のシークエンスで、主人公である市民課の課長(志村喬)が、役所で黙々と書類に判を押すこの…

知的複眼思考法

苅谷剛彦『知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社+α文庫)』を読んだ。常識にとらわれずに、受け取った情報を多角的にとらえて考えるための方法を説いた指南書。初版が10年前の1996年で、2002年に単行本化されていまだに書店に並んでいる…

時間と狂気

「天気もいいし、ちょっと外出がてら職安でも行ったら?」と昼すぎに彼女からメールが入る。心配してくれるのはありがたいが、近所の公園じゃあるまいし、気分転換にぷらっと寄る場所として職安ほど似つかわしくない場所もないと思う。まあ約束は約束なので…

プチ主夫的日々

昼は昨日のカレーの残りをたべる。今夜はサバのみそ煮と、小松菜と油揚げの煮びたしを作った。彼女からまた残業とのメールが入る。帰宅時間に合わせて料理を温めなおす。「無能な上司がいると下が育つっていうのをいま実感してるところやわ!」という職場の…

彼女んちでの週末

金曜の朝。ひどい風邪を気合いでカバーして仕事にでかける熱血彼女を笑顔でお見送りして二度寝。そのあとNTTの回線工事に立ちあい、PCをセットアップしてネット開通。いままで彼女んちに行くとネット断ちを余儀なくされていたがこれで楽しみがふえた。夕方、…

Vフォー・ヴェンデッタ

そういえば先週末に『Vフォー・ヴェンデッタ』(2005/英=独)を観たんだった。印象のうすい映画だったなあ。「第三次世界大戦」なんて古くさい言葉を聞いたのは久しぶり。冷戦構造が崩壊して久しく経つこの時代にこの設定はどうにもリアリティを感じない。…

「と考えるのは私だけだろうか」という紋切り型の言い回しに関する考察

永江朗『のための文章術』のなかの一節がおもしろかったのでメモ。 「と考えるのは私だけだろうか」という言い回しは、新聞などの投書欄によく見られます。もちろんこの後には「いや、私だけではあるまい」と続くわけですが、そこを省略する。しかも、省略す…

すごい動画

不良の彼氏 父親の対応http://www.youtube.com/watch?v=BqdXOcEX2U8トリビア。不良役の役者さんの演技がすごい。CATShttp://www.youtube.com/watch?v=CWej4ZbrbbMネコ動画。爆笑。India Drivinghttp://www.youtube.com/watch?v=RjrEQaG5jPMインドの交差点。…

いのちの食べかたと人が人を蔑むということについて

肉はどこからくるのか? 牛は牧場にいる。豚は養豚場にいる。その肉がスーパーの売場にならびぼくたちの食生活を支えている。そんなことは誰でも知っている。でも牛や豚がどのように殺されて解体されるのか、どんな人たちがその仕事にたずさわっているのか、…

かもめ食堂が語りかけるもの

京都シネマにて『かもめ食堂』を鑑賞。すーっと肩の力がぬけて口もとがゆるんだ。料理がほんとにおいしそう。ヘルシンキの街角にたったひとりで食堂をオープンさせたサチエ(小林聡美)には気負いがない。何事かを背負いこんで日本をとびだしたミドリ(片桐…

エウレカセブンにハマッてる?

エウレカセブンを38話まで見た。あーやっぱりおもしろい。ここまできてようやく舞台背景の全体像がおぼろげながらも浮かび上がってきたけど、くっきりとしたアウトラインは相変わらず示されない。でも世界に多くの不可視な部分がよこたわっているというのは…

臆病者のための株入門

臆病者のための株入門 (文春新書)作者: 橘玲出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/04/20メディア: 新書購入: 31人 クリック: 229回この商品を含むブログ (194件) を見る 投資家の仕事は、損をすることである。(P.94) 本屋の平積みでけっこう売れてるよう…