訃報

起きぬけに目にしたのは知人の訃報をしらせるメールだった。まだ30代。肺がんだった。彼のサイトのどこにでもあるような平凡な日常日記が、末期がんの告知を受けた直後から、克明な状況描写と卓抜した心理描写を帯びたものにガラッと変わった。ひとりの人間の文章が、これほどの変化を遂げるものなのかと驚いたのがずいぶん昔のように感じる。さいごまで可能性を探る前向きな闘病日記だった。お疲れ様。