この社会の行方

昨日はレンタルで『デイ・アフター・トゥモロー』(2004/米)★★★☆を観た。京都議定書から離脱したアメリカに対する反省的な視点から、ただただ劇的な環境変動のなかで翻弄され続ける自国の姿を『インデペンデンス・デイ』(1996/米)のエメリッヒが撮ったというのが面白い。ドラマ部分は青臭いといえばそうだが、パニック映画としては上出来じゃないだろうか。南米諸国に無条件に膝を折って助けを請うアメリカの姿なんてそうは見られない。

今日はちょっとした用事で大阪へ。帰りに本屋で竹田青嗣ニーチェ入門 (ちくま新書)』と山田詠美ぼくは勉強ができない (新潮文庫)』を購入。帰宅後、阿部和重アメリカの夜』を読了する。9時からNHKスペシャル「フリーター漂流〜モノ作りの現場で〜」*1を見る。きつい工場労働で時給900円とはなんという搾取だろう。雇用の調整弁とはいえ1ヶ月の手取りが6万円台なんてありえない。自分も10年前に工場で派遣として働いていたから雰囲気はわかるが、それでも給料だけは今のフリーターよりずっと恵まれていた。製造業やサービス業の多くがこういった非正規雇用者からの搾取のうえに成り立っており、自分はその恩恵を受けているのだという想像力だけは失いたくない。