子どもが減るのは「危ない」のか 赤川学

子どもが減るのは「危ない」のか
http://www.shiojigyo.com/en/column/0504/main.cfm

男女共同参画を、出生率回復にとっての有効性という観点から強調する戦略は、理念的にも欺瞞だし、かなり「危うい」。なぜなら、いったん出生率回復に有効という理由づけを容認してしまえば、仮に男女共同参画出生率回復に無効であることが判明したときには、男女共同参画は不必要となりかねないからだ。しかも、いったん出生率回復に有効という基準を容認している以上、たとえば避妊・中絶の禁止、女性の社会進出阻止、子を産まない男女への制裁など、もっと「有効な」少子化対策が必要という主張が登場したときには、少子化対策としての男女共同参画を推進してきた人たちは、その主張に反論する資格がない。

ちょっと煽りっぽい文章ではあるが、少子化対策を前提にした男女共同参画にはもっと慎重な議論が必要だと思う。