カーテン越しに

閉めきったカーテン越しに、ヘリコプターの飛ぶ音がすこしずつ遠ざかっていく。灰皿には吸いがらがたまり、薄暗い部屋のすみに脱ぎ散らかしたジーンズとシャツをかたづける気力もない。

それでも今日はずいぶんと具合はよかった。考えてみれば、大好きな猫のように食べては寝るだけの生活はそれはそれで良いのかな、と思える瞬間がある。うつで休職中の同級生や、最近ニートを卒業して新しい職場で働きはじめてつらい思いをしている幼なじみの近況をメールで知る。みんななにかと大変だ。