ネットカフェで50日間過ごした人について

働いても食べていけない - 湯浅誠氏が語る貧乏と貧困の決定的違い - オリーブの牧杖 (セプトル)の続き。

貧困は心のエネルギーを奪う

下記は湯浅誠さんの番組内での話を、なるべく正確に文字起こししたものです。

「例えばネットカフェで50日間暮らしていた人がいたんですけど、彼がね、自分で話し出してくれたのは、とにかく何が辛かったか、ネットカフェで暮らしてて、その50日のあいだで一番辛かったことは、もちろんお金がないことも辛かったし、この先どうなるんだろうということも辛かったけど、一番辛かったのは二週間くらい経ったところで、ネットカフェの店員さんがあんまりお客さん扱いしてくんなくなったと。こいつは毎晩来る人間で、どうせ宿無しなんだ、ということになって、で、別のお客さんと明らかにちがう扱いを受けた。それがとにかく一番辛かったって言ってたんですね。それはなんかこう、自分の尊厳が守られないっていうか、一人の人間として尊重されないっていうかですね、そういう扱いを受けるってことが人間には一番堪える。もちろんお金がないことも堪えるし、将来が不安なことも堪えますけど、そういうことが堪える。」