読書メモ ニーチェ入門/ぼくは勉強ができない
昨日は竹田青嗣『ニーチェ入門』を読了。竹田青嗣さんの語るニーチェ像はとても魅力的。ついつい本書を参照しながらうっとおしい自分語りまでしてしまった。まあニーチェに関心があるというより単なる竹田さんのファンなんだけど。ちなみに道徳の系譜とツァラトゥストラに挑戦したことはあるがちんぷんかんぷんで序盤に挫折している。バカはつらいねえ。
- 作者: 竹田青嗣
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1994/09/01
- メディア: 新書
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今日は山田詠美『ぼくは勉強ができない』を読了。面白くて夕方から夜にかけて一気に読み終えた。あとがきで著者が言うとおりこれは大人こそが読むべき小説だと思う。
「何よ、あんただって、私と一緒じゃない。自然体っていう演技してるわよ。本当は、自分だって、他の人とは違う何か特別なものを持ってるって思ってるくせに。優越感をいっぱい抱えているくせに、ぼんやりしてる振りをして。あんたの方が、ずっと演技してるわよ。あんたは、すごく自由に見えるわ。そこが、私は好きだったの。他の子たちみたいに、あれこれと枠を作ったりしないから。でもね、自由をよしとしてるのなんて、本当に自由ではないからよ。私も同じ。あんたの言った通りよ。私は、人に愛される自分てのが好みなのよ。そういう演技を追及するのが大好きなの。中途半端に自由ぶってんじゃないわよ」
ぼくは、打たれた頬を押さえたまま呆然としていた。
『ぼくは勉強ができない』P.152より。自分の本質をこんなふうにずばっと指摘されたらしびれると思う。でも、<女の子のナイトになれない奴が、いくら知識を身につけても無駄なことである>はちょっと身も蓋もない(笑) そういうところもまたこの小説の魅力。
- 作者: 山田詠美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1996/03/01
- メディア: 文庫
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