私の頭の中の消しゴム
梅田で『私の頭の中の消しゴム』(2004/韓国)を鑑賞。この映画で重要な位置を占めるのがコンビニ。この消費社会において我々を象徴するのはコンビニなのである。コンビニこそが恋愛を純化するトリガーであり天国そのものなのである。この映画はその動かしがたい事実を感動と共に高らかに謳いあげるのだ! こえー。
まあそれはそれとして、とても良く出来た恋愛映画だった。キャスティングも画も展開も音楽の乗せ方も小物の使い方もすべて巧みで、ギリギリの所であざとさも抑えている。まるで「泣ける恋愛物」のお手本みたい。この手の映画にアレルギーがないならとにかくおすすめ。
場内は中盤あたりから鼻をすする音がそこかしこから聞こえてきた。相当数の人が泣いたんじゃないだろうか。僕もちょっとやばかったが、負けてたまるかとどうにか我慢した。
あとに何かが残るってものでもないが、技巧が冴えているという点も含めて B+ の評価。