映像'06 ひとはニートというけれど

今日、24時30分から映像'06で若者自立塾の様子を追ったドキュメント「ひとはニートというけれど」が放送されるよう。
http://mbs.jp/eizou/index2.html
リンク先で予告映像(1分31秒)が見れる。この手の番組には食傷ぎみなので、見るかどうかわからないけど、関西在住で興味のあるひとはどうぞ。

追記:見た。

ニート。気がつくと横文字の肩書きがついていた。わるいことをしたわけじゃないけど、どうも世間体がわるい。働きたい、と思ってはみるものの、なかなか足が前に出ない。そんな彼らに手を貸そうという人が現れた。ニートの肩書きを返上しようと若者がいま仕事さがしに立ち上がった」

そんなナレーションで始まる。舞台は奈良の廃校になった小学校を利用した自立塾立ち上げの様子から始まった。決められた時間に起き、決められた時間に食事をとる。「ニートはなにか特別の病気ではない。学校にも会社にもいっていない若者がけっこう多い。そういう社会現象からうまれた呼び名だ。だからそれぞれニートということばでひとくくりにされることには強い抵抗をかんじている。あえて共通点をさがすとしたら、人に勝ちたい、前にでたいという気持ちが弱いのではないか、と塾長は考えている」とナレーションはつづく。

実習の様子や履歴書の書き方や面接のアドバイスをされている様子がながれる。人の輪になじめない人、かつて会社勤めをしていた人、うつ病で大学を中退した人、不登校からひきこもりになった人、家出してホームレスになった人などさまざま。食堂の入り口には求人票が貼り出されている。三ヶ月限定の集団生活。そうじてほのぼのとした雰囲気。塾長の語り口も表情も柔和。

やがてあらたに自立塾をたちあげることをめざす中年女性がやってくる。塾生のうち三人が「ニートにかんする偏見をいっしょに変えていかないか」という誘いかけに応じて彼女の立ち上げた事業のスタッフとして働くことになる。みんなまじめでやさしそうな表情をしている。バイトをはじめた塾生は初めてのバイト代をすべて親にあげたいと語る。皆がうまく仕事に就けるわけでも続けられるわけではない。

印象としては共同生活型のひきこもり支援に近く就労支援の色が強いというかんじ。自立塾がどのていど効果があがっているかといえば疑問符はつく。ニート利権だといういう人もいるだろう。しかしお金の損得だけでできる仕事ではない。こまやかな心配り、忍耐力も必要だろう。どんな形でもいい。若年者就労支援についてはさまざまな実践がなされるべきだと思う。