鬱病と恋愛のデメリット

鬱病にかかってからもう10ヶ月になる。過呼吸に苦しんでいた頃とくらべるとずいぶんとましになってきた。ただ抗うつ剤の副作用で、体重の増加と慢性的な便秘に悩まされている。性欲もほとんどなくなった。これはこれで楽ではある。アダルトサイトを見て悶々とすることもない。

鬱病は「こころの風邪」と言われることがあるが、そんな生易しいものではなく、少し対処を間違えれば「死にいたる病」だ。じっさい自分も何回か自殺未遂にちかいことをしたことがある。

会社の上司や友人に、鬱病なんて日本人の8割とか9割が経験してるよ、などと似たようなことを何度か言われたが、たんなる気分の落ち込みと鬱病はまったくちがう。このあたりはじっさいに経験したことのない人には、どうしてもわかってもらえない。

自分の場合は失恋が鬱病を発症するトリガーとなった。彼女と別れたことだけが原因ではなく、当時失業状態で先行きになんの展望も持てずにいたから、そういった複合的な要因によるものだったと思う。

まあなんにしろ彼女と別れる際に、泣いたり、別れたあとも何度かメールや電話などで連絡を取ったりと、なかなか吹っ切ることができなかった。なんとも情けない。彼女としたら重かっただろうし、精神的に負担をかけた。もうしわけなく思う。恋愛にあこがれる男の子は多いと思うけれど、恋愛はメリットがある分、関係をうまく持続できなくなったときのデメリットも同じだけある。

その喪失感は相当なものだ。元彼女の代わりを探して、奔走したが、やはりうまくはいかなかった。いまはとくに恋愛をしたいとは積極的には思えない。もうあんな喪失感は二度と味わいたくない。孤独でいることもあんがい気が楽でわるくないよ。

「うつ」かもしれない 死に至る病とどう闘うか (光文社新書)

「うつ」かもしれない 死に至る病とどう闘うか (光文社新書)