引きこもりとヤンキーと

自分には引きこもり体験があるにも関わらずヤンキー気質な所もある。喧嘩上等。今は総合格闘技柔術を趣味にしている弟はかつてヤンキーだった。兄弟だけに通底する部分があるのだろうか。

今日は病院から外出許可を貰って京都へ一旦帰り、その後大阪の母の実家に戻った。実家の前は狭い通りを挟んで中学校が眼前にある。

そのせいか近所はヤンキーのたまり場になっていて、夜中になれば近隣の住人を悩ます騒音を撒き散らし、度々警察に通報されるも改善の兆しはない。

近所で老婆が中学生に殺されたり、つい最近、近くのコンビニで店員が10代の若者にナイフで刺殺される事件があったばかりで決して治安の良い場所とは言えない。

今日も家の目の前をモンキーバイクのエンジンをふかしながら大柄太っちょの中学生くらいの短髪君が通り過ぎて、いつものたまり場で仲間と談笑していた。

ちょうど病院に戻る時刻。母に車で送ってもらうことになり、車の助手席に乗り込む。ウインドウを全開にしていると、たまり場を横切るそばにちょうど短髪君の後ろ頭があるではないか。

イタズラ心で頭をはたいてやろうとして身を乗り出したら、それを察知した母がハンドルを切って短髪君から僕の手を遠ざける。目一杯手を伸ばしたが残念届かず。代わりに彼等に笑顔でピースサイン。目が合って短髪君も笑顔で会釈してくれた。