はじめての手相占い

手相占い屋に京都市内まで出かけた。

といってもまさか男一人で「もう占い頼りしかない……」などと思いつめたわけではなく、西表島から帰省した女の子に誘われてついていっただけである。そう体調がいいわけでもなかったけれど、運動不足もいよいよ深刻なので気安くオーケーした。

河原町オーパの前で2時半に待ち合わせのはずが、30分ほど遅れるというのでちかくの喫茶店で時間をつぶす。白人中年の外人さんが喫茶のマスターに英語で「近くにオススメの温泉はないか?」と尋ねていて、マスターが英語でていねいに応対していた。バリバリの日本語イントネーションの英語だけれど、マスターはしっかりと相手につたわるていどの英語が話せるので、感心してその風景をながめていた。

「日本人にしては英語がうまいね。サンキュー」と外人さんが店を出たあと、にっこり「ユアウェルカム」なんて言ってたマスターが、「英語話せるぐらいで褒められても嬉しくもなんともないわ! ほんまめんどくさい!」と常連客に毒を吐いたので少しおどろいた。なにか京都人の裏表を垣間見た気分である。

そのあと女の子と合流してしばし談笑したのち占い屋へ。以前も来たらしくいい占い師らしい。流れでぼくも占ってもらった。手相全体としてはそう悪いところはないようで、お金で困るような人生は送らないらしい。ほんとうだとしたら嬉しいが。性格は几帳面で現実主義者だそう。

久しぶりにミニシアターに寄って映画のチラシを集めた。『オアシス』を撮った監督イ・チャンドンの『シークレット・サンシャイン』が面白そうだ。
http://www.cinemart.co.jp/sunshine/