リンダリンダリンダの煮え切らなさ
TSUTAYAで『リンダリンダリンダ』(2005/日)を借りて見た。山下敦弘監督の作品は『リアリズムの宿』(2003/日)と『くりいむレモン』(2004/日)に続いて3作目の鑑賞。『リアリズムの宿』でこの監督は追っかけなければと決めて、『くりいむレモン』のあまりの中途半端さにがっくりしたのだが、この『リンダリンダリンダ』はなかなかよかった。
同じガールズバンドストーリーの『スウィングガールズ』と比べると特別なことはほんとうに何も起こらない。文化祭へむけての静かな高揚感はよみとれるが、過剰に装飾された高校生像といったものが極力排除されていて逆に新鮮だった。青春時代をふりかえると案外ドラマティックなこともなくて、その煮え切らなさをつい忘れて甘美なノスタルジーに浸りたくなるが、この映画はそんな画にならない部分をきっちり画にしていて嬉しくなる。学校風景の切り取り方もうまくて感心しきり。
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