感想と批評のあいだ
4時45分起床。きのうはいつもより遅い時間に寝たにも関わらず、また同じように早朝に目が覚める。たぶん鬱のせいなんだろうなあ。調子がいいのは結局薬のおかげなんだろうか。なんだか複雑な気分になる。朝食をとって二度寝して10時にふたたび起床。
今日は日曜日。ふだん激務のクリエイターさんは、日曜を完全休養にあてて、メールチェックもしないそうだ(でないと過労死するということらしい)。自分もそれにならって今日は作業をやすむことにした。
綿矢りさ『蹴りたい背中』を読了。とてもよかった。こういういわゆる文学的作品というものは、言葉にすると「とてもよかった」というような陳腐な感想しか浮かばない。作品を客観視して、言葉にする、という作業はとても難しい。
巻末の解説では、斎藤美奈子が鮮やかにこの小説を批評している。これがプロの仕事というものだろう。こういった小説を客観視して語れるのは、まったく別の才能がいる。感想と批評のあいだには大きな断絶がある。しかしまあ、どっちが良くてどっちが悪いか、という話ではなくて、素人である一読者がいちいち批評的態度で挑む必要もないように思う。
- 作者: 綿矢りさ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2007/04/05
- メディア: 文庫
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