2004年私的ベストテン短評
おとついのつづき。
8位 誰も知らない(2004/日)
安易なカタルシスに頼らず、手を差し伸べられなかった社会を居丈高に告発するのでもなく、カメラが光源となって誰にも知られなかった子どもたちに日常を丹念に照らす。その手つき。その絶妙な距離感。
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9位 いま、会いにゆきます(2004/日)
パズルをあてはめていくと、それは思いもよらないほどの美しい絵だった。気持ちを届けるまでの長い時間。過去から未来へ続くその過程を描いて今年最も印象に残る終盤のストーリーテリング。
いま、会いにゆきます スタンダード・エディション [DVD]
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10位 リアリズムの宿(2003/日)
他者と向かい合ったときのぎこちなさ、居心地のわるさ、会話の微妙なずれ。場を共有したときの、微妙に分かり合えない空気感を微温的な笑いで包む。日常のコミュニケーションにおける双方のズレを軸に物語を駆動させるリアリズム。
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